イタリア旅行記(16) ヴァチカン美術館の床

モダンアートを中庭で見つけた後、回廊の中へ。
次の作品を見る為に移動をはじめる。

移動中の壁も作品でいっぱい。
そこかしこがアートでどれが作品でどれが調度品なのか見分けがつかない。
天井もフレスコ画だろうか、びっしり絵画が飾られている。
この量、この質、すごい。圧倒される。

そしてなんといっても素晴らしいのが写真撮影を許可してる事。
ボストン美術館もそうだった。
僕がバークリー留学時代、ストレスを感じるとグリーンラインでボストン美術館へ向かい、館内で借りられる椅子に腰掛けてスケッチブックにいろんなものをデッサンした。
エジプトの象形文字、ライオンの壁掛け彫刻、モダンアート、日本刀。
たくさんの美大生や学芸員が同じ事をしていた。
そして疲れると美術館の中のカフェでおいしいコーヒーを楽しむ。
清水君と待ち合わせして音楽論を語り合ったりしたものだ。

入館料は無料。
ボストンの学校に在籍してる生徒は生徒証を見せるだけで入館できる。
人を、人材を育てることができる国アメリカの懐の深さに感動し、ずっと感謝しつづけている。
今の音楽家としての僕を育ててくれたのはまぎれもなくアメリカという国なんだ。

アメリカで美術館の楽しさを知った僕は、日本の美術館は肌にあわない。
唯一楽しかったのは金沢の21世紀美術館かな。
あとの美術館に良い思い出はない。
イタリア・バチカン美術館は久しぶりに心から楽しめる素晴らしい場所だった。

写真はバチカン美術館の床。
なんて素晴らしい細工がしてある床なんだ。
本当にきて、この雰囲気に久しぶりに出会えてよかった。

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