どのような発見があり、どんな気持ちで帰ってきたのかまとめておこうと思います。
・環境を作ること
どのようなライフスタイルで生きるにも大事なのは環境を作ること。
タック&パティさんのお家には音楽を作るのに必要な環境全てが完備されていた。
レコーディング機材と密閉されたブース、最高の音響機器やリスニング環境、そして時折休憩する為の場所や気分転換できるリゾートのような空間、全てがあるからコンスタントに素晴らしい作品を創作することができる。
・コミュニティ
良い仲間と共にある事も自身のレベルアップにとって大切な事。
ジャズコミュニティのように新しい場所、新しい人と交差し武者修行しながら切磋琢磨する生き方もあるけれど、同じ仲間と情報共有を続けることでよりハイレベルな研究結果と価値観に到達し共有することができる。
Steve Jobsの云う「エリート主義」「マーケティングリサーチ不要論」は「コミュニティにおけるハイレベルなエデュケーション」を指すのではないかと思う。
もし自分がサンフランシスコに住み、タック&パティさんの側で音楽制作できたらもっとレベルアップできると思うが、今しばしは東京のAcousphere Studioで若いミュージシャンと切磋琢磨してゆきたい。
まだまだできることがいっぱいここに有る。
・機材
今回一番驚いたのはサウンドクオリティの圧倒的な差。
今までホワイトノイズやヒスノイズなどはEQで高音を伸ばせばある程度出てきてしまうものと理解していたが、Tuck&Pattiさんの音源にはノイズがない状態でクリアな高音が出ていた。
やればできるという事を知ったのも驚きだったが、それよりもそのノイズを自分のスタジオ環境ではモニタリングできていなかったという事実がショックだった。
やはりハイエンドのモニターが必要なのかもしれない。
聞こえない音を処理する事はできないからだ。
まだまだスタジオへの投資も必要だ。
・ジャズの歴史を学ぶ事
Wes Montgomeryさんの演奏についての意見交換を中心に受講した今回のギターレッスン。
Tuckさんの造詣はWesそのものの研究だけでなく、ジャズの歴史や発展にも深くて、それらを統合しての分析は迫力のあるものだった。
ギタリストだけでなく他の楽器プレイヤーや社会情勢なども音楽の発展に深く関わっている。
それらも学ばなくては正しい仮説や結論に到達できないのかもしれない。
まだまだ学ばねばいけないことが多いと痛感した。